Doc:Algae

呼吸と発酵

ミトコンドリアにおける酸化的リン酸化（酸素呼吸）では、炭水化物が酸化して（電子を失って）二酸化炭素と水に変わります。実際にはピルビン酸デヒドロゲナーゼ (PDH) によってピルビン酸からアセチルCoAが生じます。アセチルCoAは TCA サイクルを通じて CO2 に分解され、還元された補酵素 NADH や FADH₂ を生じ、これらがミトコンドリア膜で酸化されて（酸素を水にして）ATPを生成します。

嫌気呼吸の場合、様々な発酵によって還元型のNADHを酸化型のNAD+に戻します。

一般のミトコンドリアを持たない生物種

• ピルビン酸フェレドキシン酸化還元酵素 PFO EC1.2.7.1 (CoA + Pyruvic acid + Oxidized ferredoxin = Acetyl-CoA + CO2 + Reduced ferredoxin) :
  • PFO in Type 1 protist (e.g. Giardia lamblia): 細胞質に存在し、電子はAcetyl CoA が受け取ってエタノールを生産
  • PFO in Type 2 protist (e.g. Trichomonas vaginalis): Hydrogenosome に存在し、電子は鉄クラスターによって水素発生

ミドリムシ、アピコンプレクサ

• ピルビン酸NADP酸化還元酵素 PNO (CoA + Pyruvic acid + NADPH → Acetyl-CoA + CO2 + NADP+)

その他

• ピルビン酸 + → ギ酸 (ピルビン酸ギ酸リアーゼ PFL EC2.3.1.54)
• ピルビン酸 + NADH → 乳酸 + NAD+（乳酸脱水素酵素）
• アセトアルデヒド + NADH → エタノール + NAD+（アルコール脱水素酵素）

など

嫌気条件における藻類の発酵産物

C02, formate, acetate, ethanol, lactate, glycerol, butanediol