Aritalab:Lecture/JSBi/Test

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===傾向と対策===
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問題数は80問、そのうち
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==傾向と対策==
* 20問 ... 分子生物学、
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問題数は80問。内訳は大体以下の通りです。
* 20問 ... 情報科学、数学
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* 20問 ... 分子生物学
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* 20問 ... 情報科学
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** 統計
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* 40問 ... バイオインフォマティクス
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** 配列アライメント、検索
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** データベース
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** タンパク質立体構造
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** ゲノム医療、医療統計
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** システム生物学、シミュレーション
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過去の問題を眺めると、出題範囲に偏りがあることがわかります。出題範囲キーワードにはあってもあまり重要視されていないのが数値演算(誤差)やハードウェア、マイクロアレイ、プログラミング言語に関する質問です。これらを詳しく学ぶより、むしろキーワードをたくさん憶えましょう。
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==どれくらい点を取ればよいか==
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合格のボーダーラインは6割、問題が全て4択です。
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つまり、選択肢を半分消去する知識があれば合格できます。
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もう少し具体的に考えてみましょう。2-3割の問題は正解がわかるけれど、残りはよくわからない人が多いと思います。そのとき、選択肢を半分消去できれば後は当てずっぽうでも正解数は半分。
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つまり 2 割 + 8 割の半分 = 6 割 となって合格のボーダーラインに届きます。
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==問題の解き方==
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;選択肢を見比べる
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選択肢が文章の場合も絵の場合も、一番の基本は見比べてみることです。共通している部分は正解の可能性が高いので、どこが違うかを見極め、その検証に集中しましょう。これから見極めのコツを並べます。
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;重複する選択肢を選ぶ
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多くの選択肢で、使われる言葉がオーバーラップしています。そのとき、回答者を惑わせるように正解に含まれる言葉が重複する場合が多くなるでしょう。その特徴を利用します。
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! 選択肢 || ミトコンドリア || ゴルジ体 || 核
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このとき、記号の頻度をみると2列目に(ウ)がふたつ、3列目に(ア)がふたつあります。ここから選択肢3が正解であることが予想できます。
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;断定する選択肢を選ぶ
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多くの問題は「もっとも不適切なものを選べ」という形式を取ります。つまり誰がみても明らかな誤りを探せということです。非現実的であることを示すには、どうしても言葉の使い方が断定的であったり、大げさな表現になりがちです。そうした言葉を探します。
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# ミトコンドリアは地球上の全ての生物の細胞内に存在する
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# ミトコンドリアは独自のゲノムを持ち、母系遺伝する
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# ミトコンドリアには核の染色体ゲノム由来のタンパク質も存在する
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# ミトコンドリアは内膜と外膜の二重膜で形成されている
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このとき、「地球上の全ての生物の」という表現は真実であるにはかなり大胆な主張です。我々はすべての生物について知っているわけではないし、知りえません。ここから選択肢1が正解であることが予想できます。
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;とても短い選択肢はあきらめる
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選択肢として短い専門用語が並んでいる場合は知識を問われています。こうした問題でどの用語も意味がわからない場合は考えても仕方ありません。適当に1つ選んでおきましょう。
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# 最大節約法
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# 近隣結合法
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# 動的計画法
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# 最尤法
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これらのキーワードが全部わからない場合は仕方ありません。ただ、動的計画法だけは聞いたことがあるかもしれません。その場合、知っている言葉を選んでおきましょう。誰も知らないような難しい手法が正解になることはないからです。
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;数式や計算問題は、時間が十分あれば楽
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数式や計算を必要とする場合は、高校生でも解けるように優しい導入文がついています。驚かずにゆっくり読んでいけば必ずわかります。
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「…位置の情報量を ... &minus; &Sigma; f(i,a) log<sub>2</sub> f(i,a) ... で定義される量である」
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このとき、f(i,a)という式は出現頻度と書いてあるので例えば 1/2, 1/4 といった値になります(詳しくは実際の試験問題参照)。これらの値を素直に計算してみましょう。
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&minus; (1/2) log<sub>2</sub>(1/2) &minus; (1/4) log<sub>2</sub>(1/4) = &minus; (1/2) * (-1) &minus; (1/4) * (-2) = ...
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としていけば解くことができます。ただ1問あたり5分かかるので、長い問題は後回しにします。解ける問題を最後まで行なった後、残った時間で解くようにします。
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==トピックまとめ==
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===タンパク質科学===
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* [[Aritalab:Lecture/Biochem/Protein|タンパク質について]]
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* [[Aritalab:Lecture/Biochem/ProteinStructure|タンパク質の立体構造]]
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===情報科学===
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* [[Aritalab:Lecture/JSBi/Test/CompSci|情報科学]]
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===数学===
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* [[Aritalab:Lecture/Basic/Expectation|期待値と分散について]]
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* [[Aritalab:Lecture/Basic/Distribution|確率分布について]]
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==関連ウェブサイト==
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* [http://www.jsbi.org/nintei/ JSBiのホームページ] ... 過去問。2010年度より解説付き
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* [https://www.jst.go.jp/nbdc/bird/jinzai/literacy/ JSTバイオインフォマティクス推進センター] ... 試験対策講座などのストリーミング映像や講義資料

Latest revision as of 06:52, 16 November 2019

Contents

[edit] JSBi バイオインフォマティクス技術者認定試験に合格しよう

[edit] 傾向と対策

問題数は80問。内訳は大体以下の通りです。

  • 20問 ... 分子生物学
  • 20問 ... 情報科学
    • 統計
    • データ構造とアルゴリズム
  • 40問 ... バイオインフォマティクス
    • 配列アライメント、検索
    • データベース
    • タンパク質立体構造
    • ゲノム医療、医療統計
    • システム生物学、シミュレーション

過去の問題を眺めると、出題範囲に偏りがあることがわかります。出題範囲キーワードにはあってもあまり重要視されていないのが数値演算(誤差)やハードウェア、マイクロアレイ、プログラミング言語に関する質問です。これらを詳しく学ぶより、むしろキーワードをたくさん憶えましょう。

[edit] どれくらい点を取ればよいか

合格のボーダーラインは6割、問題が全て4択です。 つまり、選択肢を半分消去する知識があれば合格できます。 もう少し具体的に考えてみましょう。2-3割の問題は正解がわかるけれど、残りはよくわからない人が多いと思います。そのとき、選択肢を半分消去できれば後は当てずっぽうでも正解数は半分。 つまり 2 割 + 8 割の半分 = 6 割 となって合格のボーダーラインに届きます。

[edit] 問題の解き方

選択肢を見比べる

選択肢が文章の場合も絵の場合も、一番の基本は見比べてみることです。共通している部分は正解の可能性が高いので、どこが違うかを見極め、その検証に集中しましょう。これから見極めのコツを並べます。

重複する選択肢を選ぶ

多くの選択肢で、使われる言葉がオーバーラップしています。そのとき、回答者を惑わせるように正解に含まれる言葉が重複する場合が多くなるでしょう。その特徴を利用します。

例1
選択肢 ミトコンドリア ゴルジ体
1 (イ) (オ) (ア)
2 (ウ) (ア) (エ)
3 (エ) (ウ) (ア)
4 (オ) (ウ) (イ)

このとき、記号の頻度をみると2列目に(ウ)がふたつ、3列目に(ア)がふたつあります。ここから選択肢3が正解であることが予想できます。

断定する選択肢を選ぶ

多くの問題は「もっとも不適切なものを選べ」という形式を取ります。つまり誰がみても明らかな誤りを探せということです。非現実的であることを示すには、どうしても言葉の使い方が断定的であったり、大げさな表現になりがちです。そうした言葉を探します。

例2
  1. ミトコンドリアは地球上の全ての生物の細胞内に存在する
  2. ミトコンドリアは独自のゲノムを持ち、母系遺伝する
  3. ミトコンドリアには核の染色体ゲノム由来のタンパク質も存在する
  4. ミトコンドリアは内膜と外膜の二重膜で形成されている

このとき、「地球上の全ての生物の」という表現は真実であるにはかなり大胆な主張です。我々はすべての生物について知っているわけではないし、知りえません。ここから選択肢1が正解であることが予想できます。

とても短い選択肢はあきらめる

選択肢として短い専門用語が並んでいる場合は知識を問われています。こうした問題でどの用語も意味がわからない場合は考えても仕方ありません。適当に1つ選んでおきましょう。

例3
  1. 最大節約法
  2. 近隣結合法
  3. 動的計画法
  4. 最尤法

これらのキーワードが全部わからない場合は仕方ありません。ただ、動的計画法だけは聞いたことがあるかもしれません。その場合、知っている言葉を選んでおきましょう。誰も知らないような難しい手法が正解になることはないからです。

数式や計算問題は、時間が十分あれば楽

数式や計算を必要とする場合は、高校生でも解けるように優しい導入文がついています。驚かずにゆっくり読んでいけば必ずわかります。

例4

「…位置の情報量を ... − Σ f(i,a) log2 f(i,a) ... で定義される量である」

このとき、f(i,a)という式は出現頻度と書いてあるので例えば 1/2, 1/4 といった値になります(詳しくは実際の試験問題参照)。これらの値を素直に計算してみましょう。

− (1/2) log2(1/2) − (1/4) log2(1/4) = − (1/2) * (-1) − (1/4) * (-2) = ...

としていけば解くことができます。ただ1問あたり5分かかるので、長い問題は後回しにします。解ける問題を最後まで行なった後、残った時間で解くようにします。

[edit] トピックまとめ

[edit] タンパク質科学

[edit] 情報科学

[edit] 数学

[edit] 関連ウェブサイト

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